技術部の山本です。今日は前回に引き続き、エアコン暖房について書こうと思います。
しかし、寒い日が続きますね~先日ネットニュースで「今年はラニーニャ現象で寒い冬になる」と書いてありました。
これから3~4月くらいまで、ほぼ毎日使う暖房ですが、前回は我が家の古いエアコンVS石油ファンヒーターの簡単燃費比較をしましたが、そもそも燃費最強暖房器具は【エアコン】です。
それにはいくつか条件があります。簡単にいうと【新しいそこそこのグレードの4kw以下エアコン】となります。
しかしエアコン暖房って意外と不人気じゃないですか?なぜ燃費のいいはずのエアコンが不人気なのでしょう?今日は私でも理解できたエアコンのしくみがわかる本、東大准教授 前真之氏著【エコハウスのウソ】を引用させていただき説明したいと思います(この本とてもいい本です!これから家をお考えの方は是非読んでみて下さい!)
まず先週投稿した我が家の10年前のエアコン。消費電力1800wで暖房能力5600w。1800wの電気で5600wの熱が出てくるという事なんですが、なぜそんな事ができるのでしょうか?
それはエアコンの心臓部「ヒートポンプ」のおかげです。ヒートポンプとは熱のポンプ。井戸水を地上に汲み上げるように、大気中の熱を汲み上げて室内機から吹き出しています。これがヒートポンプ(室外機)です。
エアコンは電気で熱をつくりません。ヒートポンプが「外にある熱」を集めるだけなので、1800wで5600wの熱が出ます。ちなみにヒートポンプの対局にあるのが、「電気ヒーター」や「ホットカーペット」。これらは電気を熱エネルギーに変えて温める暖房機器なので、最も効率が悪い=お金のかかる暖房器具です。
しかしこの寒い冬に大気中の熱ってどーゆー事って思いませんか?実は「寒い」と感じるのは人間であって、大気中には氷点下であっても絶対零度(マイナス273℃)でなければ熱はたくさんあるのです。それらをかき集めるのがヒートポンプです。
我が家のリビングエアコンは10年落ちなので、燃費のいいエアコン条件に該当しません( ノД`)シクシク…
そこで、この夏に買い替えた(同じく10年落ちエアコンが壊れました)寝室エアコンのスペックを見てみると、消費電力435Wで暖房能力2200W。投入電気を1とすると生み出される熱エネルギーはなんと5倍!!
これが、【新しいそこそこのグレードの4kw以下エアコン】です(笑)
我が家唯一の省エネエアコン |
新しければ安くてもそこそこ高効率 |
ところで、1の電気エネルギーが5倍になるって、さすがにお得過ぎて怪しいですよね?(笑)
実は電気エネルギーはそもそも火力発電所で燃やしたガスや石油といったエネルギーの37%程度しか電気になりません!
その電気とガスや石油ファンヒーターを比べるのはアンフェアですので、ここは発電所までさかのぼったエネルギーで比較してみましょう!
消費電力435W÷37%=1176W
暖房能力2200W÷1176W=1.87
そうです!発電所までさかのぼって使ったエネルギーで比較してみても1.87倍の熱エネルギーを放出してくれます。
ガスや石油を燃焼させても燃料の熱量分を超えることは絶対出来ないので、条件を満たしたエアコンは【省エネ王=燃費ナンバーワン】なのです。
さて、低燃費自動車が大好きな日本人が、低燃費暖房機器のエアコンが嫌いなのはなぜでしょう?
それはエアコンの設置条件など様々な別の要因があります。①エアコンは高い位置に設置してあり、吹き出し温度もそれ程高くない為、「暖かさ」を感じにくい②空気が乾燥する
①ですが、これは前回も書いた通り建物の問題、特に低断熱・低気密の古い住宅、新しくても断熱軽視住宅で顕著にみられる現象ですので高断熱・高気密で解決します②は加湿器で解決ですね!
これから3~4月まで、ほぼ毎日、家に居る時はずーっと稼働するであろう暖房機器。それは前回も書いた通り十分寒い豊橋でただ空気を温める為にコスト(光熱費)をかけ続けないといけません!!
是非、建物の高断熱化を優先して、燃費のいい条件付きエアコンを使って無駄なコストをかけない暮らしをめざしましょう!
次回は②の空気の乾燥について書こうと思います。
インスタグラム&Facebookで完成写真などUP中 よかったらフォローしてください♪
イベント情報などをLINEで配信中(^^)/
LINEでお気軽1:1トークでご質問も受け付けております♪
太陽住宅のチャットサービス
太陽住宅ではこの度チャットサービスを開始いたしました。右下の「チャットで問い合わせる」ボタンをクリックしていただくとご利用いただけます。個人情報入力不要で匿名でもご利用いただけますので、商品やサービス、家づくり・土地についてのわからないことなどなど、どうぞお気軽にご質問ください。