こんにちは。杉田です。
今回は【メーターモジュール】について。みなさん、聞いたことがありますか?ご存知でしょうか?
建築物の設計などの基準寸法のことで、日本では従来【尺モジュール(基準寸法=約91cm)】を使用しています。
これに対し、【メーターモジュール】とは、基準寸法を 100cm(1メートル)とする設計のことです。
メーターモジュール設計なら、廊下・階段・トイレの幅なども単純に約9cmほど、尺モジュールの設計より広くなります。
では、部屋の広さはどうなるか少しだけ説明させていただきます。
8帖間を参考にした場合、《分かり易いように畳を配置して説明させていただきます》
8帖間の場合、尺モジュール【3.64m×3.64m=13.24m2】となり、メーターモジュール【4.0m×4.0m=16.00m2】となります。
単純計算すると、同じ8帖間ですが、部屋の広さが 約1.2倍 となります。
メーターモジュール設計なら、すべての部屋も広くすることが可能ですが、『すべての部屋が広くなります』と言い切るのは間違っています。
メーターモジュールを採用しているハウスメーカーや工務店では、設計図面では【8帖】の記載があっても、寸法を確認するようにしましょう。
寸法確認を怠ると、上記のように【3.50m×3.50m=12.25m2】となっている場合があります。
こうなると、尺モジュールよりも狭い8帖間になってしまいます。
メーターモジュールの場合は、おおむね25~50cm単位で寸法調整して部屋の広さも確定していきます。
図面上では、4.5帖・6帖・8帖の記載があっても、実際の広さは寸法の取り方で大きく変わりますのでご注意ください。
ちなみに、1帖とは【畳1枚分・その広さのこと】です。
しかし、畳には発祥地域によって大きさが異なるので、不動産広告を規制する【公正競争規約(表示規約)】では、畳1枚あたりの広さは、1.62m2(各室の壁心面積を畳数で除した数値)以上となっています。
尺モジュール設計の ”30坪の間取り” をそのままメーターモジュール設計に置き換えると、”36坪の間取り” になってしまいます。
6坪も大きくなると、当初の予算をオーバーする可能性が高くなってしまいます。
次回は、メーターモジュールのメリット・デメリットをお話させていただきます。